デザインスタジオの未来を探る~Automotive Launch Tour 2017(3)

開発段階における3DモデルによるHMIデザインの確認

担当はフェース氏。
コンセプトデザイン、デジタルデザイン、試作、量産というHMI(Human Machine Interface)の開発の流れが示され、その中でコンセプトデザインから試作初期までがVREDでカバーできる領域とされた。

具体例として動画デモで、VREDでユーザーとインタラクションできるデバイスを表示する様子が流された。VRED内でインタラプションを実現する技術、その中心はHTML5だ。
VREDにMedia Editorが追加され、HTMLファイルをサポート。Webページ同様、HTML以外のJavaScript、CSS、動画や音楽といったメディアも扱える。

実際にコンテンツをどのように表示するのか。これは、コンテンツひとつひとつをVREDのマテリアルに結びつけるのだ。そのマテリアルを、平面やメーターなどの曲面に貼り付けていく。
再生のため、VREDにはGoogle Chromeのエンジンが取り込まれている。ChromeのエンジンでローカルのHTML5、ネット上のコンテンツ、VREDの中に定義したコンテンツ、この3種類を再生できる。

コンテンツとVREDの間の通信は、基本的にはポート8888を使っている。逆にVRED側からHTML5側に送るのには、Pythonコマンドが用意されている。
なお、透過型のものに使いたいという需要もあり、アルファチャンネルのあるコンテンツに対してVREDで透過型のチェックを入れておけば、その上に出せるとのことだ。

開発段階における3DモデルによるHMIデザインの確認

 

 

VRED 2018新機能紹介

こちらもフェース氏。
VREDの開発は、「既存の機能向上による満足度の向上」「技術革新による差別化」「未来の技術の展開」という3つの戦略で進められているという。

既存の機能向上、その最初の例はカメラ関係。全体としては、UIの見直しによりワークフローが改善されている。カメラポジションの指定(通常のオブジェクトと同様のxyzの導入)、複数レンダーウィンドウのサポートなども行なわれている。
カメラナビゲーションでは、さまざまな速度設定、ドリーの設定も追加されている。

2018ではFBX連携についても改善。インポート時に余分な階層ができなくなり、パフォーマンスも向上。カメラやアニメーション、頂点キャッシュのインポートが可能になった。カメラとアニメーションは書き出しにも対応している。

データ変換に関しては、統一のフレームワークである『Autodesk Translation Framework』を採用。これでATFtoOSG.exeをバッチ処理で利用できるようになった。2018の時点でサポートしているのはAlias 2018、Siemens NX 11、JT 10.2、SolidWorks 2017、Inventor 2018となっている。

さらに、複数ユーザー利用時のリソース割り当てを支援するクラスターマネージャー、実寸テクスチャーをサポートするUVエディター、ライトテクスチャー、OpenGLにも対応するIESライトプロファイルなども紹介された。

技術革新による差別化では、スマートフォンを使用する簡易型VRに対するレンダリングの実装などの機能が解説された。

最後に解説されたのはVREDの将来系となる、サーバーで動かすVREDだ。
VREDがサーバーで計算して、結果を動画としてブラウザーに落としてくれる。ブラウザーではカラーバリエーションなどの指定も可能。ブラウザーさえがあればタブレットでも、スマートフォンでも見ることができるというものだった。
VREDを持っていなくてもこういった製品でビジュアライゼーションの力を活用できる、そういう世界が早くやってくることを期待したい。

VRED 2018新機能紹介