幅広い業務を包括的にサポートするマルチなソリューション(フィアロコーポレーション・前編)

さまざまなAutodesk製品を幅広く駆使し、自動車など多様なデザイン開発をトータルで支援している株式会社フィアロコーポレーション。よりインパクトあるアイデアのリソースを提供しようとすると、ツールはおのずとAutodesk製品へと統一されていったという。第一線を走り続ける同社の取り組みについて、デザイン開発センターで執行役員ゼネラルマネージャーを務める坂田建吾氏に聞いた。


自動車業界のアウトソーシング化に合わせて『Alias』を導入

株式会社フィアロコーポレーションは、自動車とオートバイを中心とする多様な工業製品分野をフィールドに、新商品の研究開発を一貫サポートしているデザイン開発会社だ。80年近い歴史を通じ、この分野で常に第一線を走り続けてきた同社は業界を牽引する存在だといえる。

そんなフィアロコーポレーションの企画デザイン部門の取り組みをトータルサポートしているのが、Aliasを始めとする多彩なAutodesk製品だ。Aliasはインダストリアルデザインソフトであり、インダストリアルデザインやプロダクトデザイン、自動車デザイン向けの各種ツールを豊富に備える。製品のスケッチングからコンセプトモデリング、サーフェシング、ビジュアライゼーションまでを行なうことが可能だ。

坂田氏「Aliasを導入したのは2003年頃のことですが、私にとってはそれ以前からずっと欲しくて仕方なかったソフトなんです。私自身はもともと別の自動車メーカーで絵を描いていた人間なので、非常に直感的に使えるというAliasの噂を聞いて、すごく興味がありました」

執行役員としてデザイン部門を統括する坂田氏によれば、当時自動車業界のクリエーション業務はインハウスで行なわれることがほとんどで、それ以外へアウトソースされる機会はきわめて少なかったという。

しかし、自動車業界の業務スタイルも徐々に変化し、クリエーションの仕事がアウトソースされるようになっていった。これを見て、いち早くAliasの導入を決めたのが坂田氏だった。以来今日まで、Aliasと各種ツールを中心とするAutodesk製品を着々と増やしていきながら、フィアロコーポレーションもフィールドを大きく広げていったのだ。

ものづくりの最上流を目指すためのAutodesk製品

では、なぜフィアロコーポレーションはAutodesk製品を選んだのか? そこには、変わり続ける業界環境で、同社が選び取った独自の企業戦略があった。

坂田氏「日本の自動車業界が海外へ生産を移管していく中、目指すべきはどこなのか--それはさらなる上流だと私達は考えました。そして、そんな私達の方向性にAutodeskの製品群は見事にフィットしました。もちろん他社ツールを使わないわけではありませんが、インパクトあるアイデアのリソースを提供しようとすると、おのずとAutodesk製品に統一されていきました」

特に坂田氏が統括しているデザイン開発センターは、ものづくりの最上流となる新商品のアイデアやデザインが固まるまでを守備範囲としているだけに、Autodesk製品がピタリと嵌ったのだという。

坂田氏「私達が業務の核とする自動車デザインの世界でも、ある程度のパッケージが決まっています。その中で、お客様の琴線に触れるデザインを生み出していくことが私達のミッションです」

坂田氏「多くの場合、それは数値化しきれない美しさや気持ちよさと結びついていますが、私達はアーチストではないので、限られた時間と予算の中で数値化されない何かを追求していかなければなりません。だからこそ、私達にはAliasのような直感的なツールが必要です。それは私達にとって、真のクリエーティブツールなのです」

デザイン開発センターでは、Alias以外にどのようなAutodesk製品を組み合わせ、また使い分けて、斯界屈指と言われる高度なクリエーションを行なっているのだろうか。後編では、さらに具体的なお話を伺っていく。

後編に続く)